文献詳細
文献概要
臨床報告
不完全型胆嚢捻転症の1例
著者: 太田哲生1 素谷宏1 魚岸誠1 杉山和夫1 神野正一1 鈴木正行2
所属機関: 1恵寿総合病院胃腸科 2金沢大学医学部放射線科
ページ範囲:P.125 - P.128
文献購入ページに移動胆嚢捻転症の本邦報告例は,1932年横山1)の報告をもつて嚆矢とし,これまでに160余例を数える.しかし,その大部分は胆嚢捻転の程度が180°以上の完全型胆嚢捻転症例であり,180°未満の不完全型胆嚢捻転症は稀で,しかも術前に診断しえた症例は皆無に近い2).
今回,著者らは腹部超音波検査,経静脈性胆道造影検査(DIC)および内視鏡的逆行性胆道造影検査(ERC)にて診断しえた不完全型胆嚢捻転症の1例を経験したので報告する.
掲載誌情報