icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科42巻10号

1987年09月発行

文献概要

特集 癌術後follow upと再発時の対策

胆道癌

著者: 宮崎逸夫1 泉良平1

所属機関: 1金沢大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1539 - P.1542

文献購入ページに移動
はじめに
 胆道癌の再発は,主として局所再発と肝再発などの血行性転移である.胆道癌では,癌腫が占拠する場所によつて隣接する周囲臓器が異なり,周囲臓器への浸潤様式や転移様式によつて再発する部位や形式が異なつてくる.
 肝門部胆管癌では,肝への浸潤が高頻度にみられ,また上部及び中部胆管癌では,肝動脈,門脈への直接浸潤を見ることが多いため,局所での再発が多く認められる.一方,胆嚢癌では,肝や胆管への直接浸潤が治療上問題となり,肝及び局所再発の頻度が高い.膵内胆管癌や乳頭部癌では,膵頭神経叢や後腹膜領域への癌の進展が進行例ではみられ,血行性再発のみならず後腹膜や大動脈周囲リンパ節再発が認められる.これらの再発形式を考慮して術後のfollow upを行う必要がある1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?