文献詳細
文献概要
特集 癌術後follow upと再発時の対策
胆道癌
著者: 宮崎逸夫1 泉良平1
所属機関: 1金沢大学医学部第2外科
ページ範囲:P.1539 - P.1542
文献購入ページに移動はじめに
胆道癌の再発は,主として局所再発と肝再発などの血行性転移である.胆道癌では,癌腫が占拠する場所によつて隣接する周囲臓器が異なり,周囲臓器への浸潤様式や転移様式によつて再発する部位や形式が異なつてくる.
肝門部胆管癌では,肝への浸潤が高頻度にみられ,また上部及び中部胆管癌では,肝動脈,門脈への直接浸潤を見ることが多いため,局所での再発が多く認められる.一方,胆嚢癌では,肝や胆管への直接浸潤が治療上問題となり,肝及び局所再発の頻度が高い.膵内胆管癌や乳頭部癌では,膵頭神経叢や後腹膜領域への癌の進展が進行例ではみられ,血行性再発のみならず後腹膜や大動脈周囲リンパ節再発が認められる.これらの再発形式を考慮して術後のfollow upを行う必要がある1).
胆道癌の再発は,主として局所再発と肝再発などの血行性転移である.胆道癌では,癌腫が占拠する場所によつて隣接する周囲臓器が異なり,周囲臓器への浸潤様式や転移様式によつて再発する部位や形式が異なつてくる.
肝門部胆管癌では,肝への浸潤が高頻度にみられ,また上部及び中部胆管癌では,肝動脈,門脈への直接浸潤を見ることが多いため,局所での再発が多く認められる.一方,胆嚢癌では,肝や胆管への直接浸潤が治療上問題となり,肝及び局所再発の頻度が高い.膵内胆管癌や乳頭部癌では,膵頭神経叢や後腹膜領域への癌の進展が進行例ではみられ,血行性再発のみならず後腹膜や大動脈周囲リンパ節再発が認められる.これらの再発形式を考慮して術後のfollow upを行う必要がある1).
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