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文献詳細

雑誌文献

臨床外科42巻10号

1987年09月発行

文献概要

特集 癌術後follow upと再発時の対策

悪性リンパ腫

著者: 西尾剛毅1 牧野永城1

所属機関: 1聖路加国際病院外科

ページ範囲:P.1555 - P.1558

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はじめに
 悪性リンパ腫(MLと略す)は,リンパ節,脾臓,その他のリンパ組織を構成する細胞に由来する悪性腫瘍の総称である.リンパ節を初発とするものが多いが,それ以外の部分を初発とするものも少なくない.
 白血病と類似の疾患であり,本来は内科的疾患であるが,外科医が取り扱うことも少なくない.外科医が関与するのは,①リンパ節の生検,②ホジキン病のステージングのための開腹手術,③腹部腫瘤に対する診断的開腹手術,④リンパ節以外に初発する悪性リンパ腫に対する治療的手術の4つの例が考えられる.ここでは④のケースの手術後の後療法,follow upについて主に述べる.
 リンパ節外初発MLは全MLの16〜36%の頻度で起こり,胃,小腸,皮膚,眼窩部などが好発部位である.リンパ節初発のMLより一般に予後は良い.ホジキン病は稀で,非ホジキン悪性リンパ腫がほとんどである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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