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文献詳細

雑誌文献

臨床外科42巻13号

1987年12月発行

文献概要

特集 外科的感染症と抗生物質の選択

外傷・熱傷後感染

著者: 鈴木宏昌1 小林国男1

所属機関: 1帝京大学救命救急センター

ページ範囲:P.1929 - P.1936

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 外傷は局所の感染防御能を破壊するばかりでなく,多発外傷や広範囲熱傷などの重症外傷では免疫能など全身の感染防御能が種々の程度に障害されている.また,病原体の特徴としては常在菌による創部感染以外に外来性の細菌による感染があり,さらに重症外傷患者では免疫能の低下による院内感染が問題である.
 外傷に伴う感染症の治療は,異物の除去やデブリドマンによる局所の物理的な細菌除去とともに,障害された全身の感染防御能に対する処置(栄養管理や免疫療法)が重要である,受傷部位と病態によつて起因菌を予測することはそれほど困難ではなく,抗菌剤の投与は感受性ある薬剤を必要最小限投与する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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