文献詳細
臨床報告
乳癌根治術および胸部放射線治療後に遅発した完全房室ブロックの1症例
著者: 西沢直1 鈴木一郎1 小林純1 寺嶋雅史1
所属機関: 1国立千葉病院心臓血管外科
ページ範囲:P.1993 - P.1996
文献概要
心臓は放射線照射に対して影響を受け難い臓器1)であるが,心のう・心筋・冠動脈に関する損傷の報告2-4)はみられる.胸部放射線治療後,刺激伝導系障害が完全房室ブロックに陥り,ペースメーカー移植を要した症例報告5-8)は極めて少ない.
われわれは乳癌手術後,放射線治療を行い,16年後に完全房室ブロックに陥り,ペースメーカー移植術を行つた症例を治験したので報告する.
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