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文献詳細

雑誌文献

臨床外科42巻3号

1987年03月発行

外科医の工夫

経横隔膜的術中超音波検査—肝転移検索のための新しい手技

著者: 町淳二1 武田仁良1 山名秀明1 藤田博正1 磯辺真1 西村寛1 枝国信三1 黒肱敏彦1 山下裕一1 掛川暉夫1

所属機関: 1久留米大学医学部第1外科

ページ範囲:P.401 - P.404

文献概要

はじめに
 術中超音波検査(operative ultrasound,以下OUと略す)は,肝臓外科において不可欠の術中画像診断法としてその意義が認められている.開腹後に肝臓を直接走査することによつて,術前の画像診断や術中,視診触診では検出できない肝細胞癌やその娘結節・肝内転移巣や腫瘍栓を診断可能である1-4).また,OUは大腸癌等の悪性腫瘍の肝転移検索にも利用でき2,4,5),術前検査より高い転移巣検出能を有する6).これは,OUでは開腹して肝臓を直接走査できるため,体表からの走査よりもより高い周波数の装置を利用でき,より優れた解像力が得られるためである.
 このOUの長所は,従来は開腹中にのみ応用可能であつたが,著者らは,食道癌や肺癌等の胸部悪性腫瘍の肝転移検索のための新しい術中診断法として,開胸術中に実施できる経横隔膜的術中超音波検査(transdia-phragmatic operative ultrasound,以下TDOUと略す)を考案したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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