icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科42巻4号

1987年04月発行

特集 頸部腫瘤の臨床

頸部腫瘤をきたす疾患の種類・頻度

著者: 高橋広臣1

所属機関: 1北里大学耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.433 - P.438

文献概要

 429例の頸部腫瘤を悪性腫瘍,良性腫瘍,炎症その他の腫瘤にわけて検討した.
 悪性腫瘍は40歳以上で増加し男女で発生年齢や部位に特徴がみられた.特に甲状腺癌は女性に多く,悪性腫瘍の56%を占める転移性癌は男性の上頸部に最も多かつた.
 良性腫瘍は49歳以下に,先天性頸嚢腫は29歳以下(特に19歳以下)に多く,30〜49歳では女性の甲状腺腺腫が最も多かつた.甲状腺や唾液腺を除くと良性腫瘍も上頸部に多発し,とりわけ先天性嚢腫,血管・リンパ管腫が多かつた.正中頸部に発生する腫瘤は大部分が甲状舌管嚢腫であつた.
 炎症性腫瘤は19歳以下と30〜40歳代に多く,やはり上頸部でリンパ節炎が多かつた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら