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文献詳細

雑誌文献

臨床外科42巻4号

1987年04月発行

文献抄録

乳児の肥厚性幽門狭窄症におけるペプタイド作動性神経支配

著者: 広部誠一1

所属機関: 1慶応大学医学部外科

ページ範囲:P.523 - P.523

文献概要

 幽門狭窄症の原因について多くの説があるが,一致した見解はない.いくつかの研究では幽門筋の神経支配に着目している.最近古典的なアドレナリンやコリン作動性神経以外の自律神経の存在が明らかとなつてきた.その1つにペプタイド含有神経がある.腸管壁にはペプタドイ含有神経が豊富で,その多くは壁内神経が起源である.一般にペプタイドは腸管の運動,血流,内分泌および外分泌の調節に関与していると思われる.この研究ではvasoactive intestinal peptide(VIP),substance P,enkephalin,gastrin releasing peptide(GRP)の4つのペプタイドの幽門狭窄症の幽門筋における分布,密度を正常と比較した.
 材料の幽門筋は5名の幽門狭窄症(以下PS)のRamstedtの手術施行時に得た.対照群は5名の他疾患の手術時に得た.パラフィン切片と凍結切片を作製し,各ペプタイドの抗体と反応させて間接免疫螢光法を用いて観察した.神経線維の密度は,0〜3+の4段階で評価した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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