文献詳細
文献概要
外科医の工夫
術中経肝ドレナージチューブ留置に関する工夫
著者: 三井毅1 三浦将司1 林外史英1 浅田康行1 大平政樹1 藤沢正清1
所属機関: 1福井県済生会病院外科
ページ範囲:P.527 - P.528
文献購入ページに移動近年の胆道系手術は,その適応疾患が拡げられると共に手術方法も複雑化している.特に肝門部における胆道再建術では,術前に黄疸の存在や低栄養状態,更に胆管炎の合併等がみられることが多く,術後の縫合不全や瘢痕狭窄化等の予防に万全の対策が求められる.この目的で,術中の経肝ドレナージチューブの挿入留置は極めて有意義とされている1).
当科では,以前は Kelly鉗子を用いて肝内胆管ヘチューブを誘導していたが,1983年以後,骨折の固定に応用するエンダーピンを改良して,これにより肝内胆管を穿破し経肝ドレナージチューブを誘導しており,極めて安全かつ確実であるため報告する.
掲載誌情報