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文献詳細

雑誌文献

臨床外科42巻5号

1987年05月発行

臨床報告

閉鎖孔ヘルニアの4例—特に術前CT検査の有用性について

著者: 堀尾静1 佐久間温巳1 松崎正明1 赤座薫1 赤井秀実1

所属機関: 1西尾市民病院外科

ページ範囲:P.661 - P.664

文献概要

はじめに
 閉鎖孔ヘルニアは比較的稀な疾患である1,2).しかし高齢者に好発するため,手術死亡率も21%と決して低くはない1).それは,本症の術前診断が難しく2),経過も比較的緩慢な症例が多いため,結果として手術のタイミングを失してしまうことに要因の一つがあると思われる.
 最近われわれは4例の閉鎖孔ヘルニアの嵌頓例を経験し,そのうちの2例にCT検査をしたところ,絞扼部の直接描出に成功し,確実な術前診断のもとに開腹しよい結果を得た.CT検査は,閉鎖孔ヘルニアの術前診断法として,絞扼部が直接描出でき,確実な開腹根拠となり,本症にとつて早期診断・早期治療につながる有用な診断法と思われるので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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