臨床外科42巻5号

1987年05月発行

臨床報告

弾性線維腫の2症例

著者： 石崎陽一¹ 白川元昭¹ 大橋一雅¹ 国土典宏¹ 河口剛¹ 小西敏郎¹ 多田祐輔¹ 出月康夫¹

所属機関： ¹東京大学医学部第2外科

ページ範囲：P.673 - P.676

文献概要

はじめに
　弾性線維腫は　稀な　軟部組織腫瘍で，1959年Jarvi　＆Saxenにより初めて報告されて以来^1），現在までに海外例を含め292例が報告されている．本腫瘍は本邦では沖繩地方に好発し，長嶺らによれば1981年11月現在で全症例の70％を占める201例の報告があり^2），関東地方での発生は極めて稀である．今回我々は弾性線維腫の2症例を経験したので報告する．