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臨床報告
大動脈・大腿動脈バイパス術後7年目に発生した大動脈・十二指腸瘻の1例
著者: 宮井芳明1 徳永敬1 三宅敬二郎1 清水康広1 内田發三1 寺本滋1
所属機関: 1岡山大学医学部第2外科
ページ範囲:P.689 - P.693
文献購入ページに移動人工血管移植後に生ずる大動脈腸管瘻(aortoentericfistula,以下AEFと略)は比較的稀な合併症であり,その診断,治療は必ずしも容易でない.最近欧米ではAEFの報告例が増加し,消化管出血の鑑別診断上重要な病態として知られているが,本邦ではこの疾患に対する認識は未だ十分とはいえない現状である.
我々は,右下肢閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosisobliterans,以下ASOと略す)に対する大動脈—大腿動脈(aortofemoral,以下A0-Fと略す)バイパス術7年後に発生した大動脈・十二指腸瘻(aortoduodenal fistu-la,以下ADFと略す)を経験したのでその概要を報告し,若干の文献的考察を試みる.
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