icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科42巻5号

1987年05月発行

文献概要

外科医の工夫

PTCDカテーテルの自然逸脱防止に対する一試策

著者: 久保正二1 酒井克治1 木下博明1 広橋一裕1 鄭徳豪1

所属機関: 1大阪市立大学医学部第2外科

ページ範囲:P.695 - P.697

文献購入ページに移動
はじめに
 近年,経皮経肝胆道ドレナージ(PTCD)は閉塞性黄疸症例の減黄処置として,また胆管炎症例の減圧処置として広く行われている.特に超音波誘導下穿刺術の導入によりその合併症が減少し,PTCDが比較的安全に施行できるようになつた.しかしPTCDに伴う合併症は皆無ではなく,当教室で施行されたPTCD 265例中38例に何らかの合併症が発生している1).そのうちカテーテルの自然逸脱は胆汁性腹膜炎などの重篤な合併症を来たす危惧があり,PTCDカテーテルの管理上回避すべき合併症である.最近,我々はPTCDそのものを容易に施行しえたが,術後にカテーテルの自然逸脱を繰り返した症例に対し,catheter sheath(以下,シース)を用いて良好な結果が得られたのでその手技について報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?