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外科医の工夫
PTCDカテーテルの自然逸脱防止に対する一試策
著者: 久保正二1 酒井克治1 木下博明1 広橋一裕1 鄭徳豪1
所属機関: 1大阪市立大学医学部第2外科
ページ範囲:P.695 - P.697
文献購入ページに移動近年,経皮経肝胆道ドレナージ(PTCD)は閉塞性黄疸症例の減黄処置として,また胆管炎症例の減圧処置として広く行われている.特に超音波誘導下穿刺術の導入によりその合併症が減少し,PTCDが比較的安全に施行できるようになつた.しかしPTCDに伴う合併症は皆無ではなく,当教室で施行されたPTCD 265例中38例に何らかの合併症が発生している1).そのうちカテーテルの自然逸脱は胆汁性腹膜炎などの重篤な合併症を来たす危惧があり,PTCDカテーテルの管理上回避すべき合併症である.最近,我々はPTCDそのものを容易に施行しえたが,術後にカテーテルの自然逸脱を繰り返した症例に対し,catheter sheath(以下,シース)を用いて良好な結果が得られたのでその手技について報告する.
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