臨床外科42巻6号

1987年05月発行

特集 ［施設別］悪性腫瘍治療方針のプロトコール

食道癌治療のプロトコール—千葉大学医学部第2外科

著者： 磯野可一¹ 小野田昌一¹

所属機関： ¹千葉大学医学部第2外科

ページ範囲：P.703 - P.713

文献概要

はじめに
　1932年第33回日本外科学会総会において，千葉大学第2外科瀬尾貞信教授は宿題報告「食道外科^1）」を報告した．以来，教室では困難な食道癌治療に取り組んできた．
　瀬尾教授のあとを継いだ中山恒明教授は独創的なアイデアと卓越した技術で食道癌手術を安全なものとし^2,3），更に遠隔成績の向上を目的とした術前照射^4）を開始した．