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文献詳細

雑誌文献

臨床外科42巻9号

1987年08月発行

文献概要

特集 乳癌診療のUp-to-date

治療成績からみたmodified radical mastectomyの評価と適応

著者: 児玉宏1 菅典道2

所属機関: 1乳腺クリニック児玉外科 2京都大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1347 - P.1356

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 乳癌根治手術術式のなかで,胸筋を温存する術式はmodified radical mastec-tomyとして欧米では最も標準的な手術として広く用いられているが,本邦ではリンパ節郭清が不十分になりはしないかという危惧から必ずしも一般的な術式とはなつていない.そこで大胸筋を温存しながらも定乳切と同等のリンパ節郭清の可能な術式を考案し,過去12年間に742例に用いてきた.その累積生存率および局所再発例の組織学的検討から,本術式は乳癌が大胸筋に直接浸潤しているか胸筋間Rotterリンパ節の転移が著明であるような進行癌以外のすべての乳癌で適応となり,その術後生存率および局所再発率においても,定乳切のそれに比して決して劣らないと結論された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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