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文献詳細

雑誌文献

臨床外科42巻9号

1987年08月発行

文献概要

特集 乳癌診療のUp-to-date

有効な化学療法とその実際—進行乳癌の化学療法として

著者: 吉田穰1

所属機関: 1愛知県がんセンター乳腺外科部

ページ範囲:P.1363 - P.1371

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 乳癌は腺癌のなかでも,化学療法に比較的よく反応する固型癌であるが,延命効果からみると,現在の化学療法は必ずしも満足すべきものではない.一方,進行・再発乳癌の治療には,内分泌療法という有力な手段があり,約30%の症例がこれに反応し,かなりの延命効果が得られる.
 したがつて,患者のquality of lifeおよび治療のcostの面からみて,再発の初期においては,内分泌療法を第一選択として行うべきであり,化学療法を行う場合には,比較的副作用の少ない単剤長期経口投与から開始すべきものと考えられる.多剤併用化学療法は,奏効率の非常に高い組合せが多く発表されているが,その有効期間は短く,再発の初期に直ちにこれを行うことには疑問が残る.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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