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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻1号

1988年01月発行

文献概要

臨床報告

術前診断が困難であった腸間膜偽性乳び嚢胞の1例

著者: 小松誠1 岩浅武彦1 久米田茂喜1 井之川孝一1 堀利雄1 牧内正夫1 重松秀一2

所属機関: 1国立松本病院外科 2信州大学医学部第1病理学教室

ページ範囲:P.111 - P.114

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はじめに
 腸間膜嚢胞は比較的稀な疾患であるが,本邦においては1893年伊藤ら1)の報告以来,1977年までに288例の報告がある2).本症の術前診断は従来,特徴的な症状がないので困難とされており,腹痛を主訴とする場合には腸閉塞や腹膜炎として開腹手術後発見されることが多い.
 今回我々は腹痛を主訴とする患者に,①腹部単純X線撮影,②小腸造影,③超音波検査(US),④コンピューター断層撮影(CT),⑤内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)などの諸検査の結果,術前に膵嚢胞と診断し,手術時に初めて腸間膜嚢胞と判明した1例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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