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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻10号

1988年09月発行

文献概要

特集 高位胃潰瘍治療の問題点—外科から,内科から

いま,なぜ高位胃潰瘍が問題なのか—その定義,病態をめぐって

著者: 島津久明1

所属機関: 1鹿児島大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1427 - P.1433

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 高位胃潰瘍の定義について,諸家の問でなお統一的な見解は得られていないが,この潰瘍病変が小彎およびその後壁を中心に発生することからみると,種々の定義が対象としている病変のなかには,それほど異質なものは含まれないように思われる.高齢化社会の到来は,高齢者に好発するこの潰瘍病変の増加傾向を促しているが,最近のH2ブロッカー時代においても,これからの急性大量出血の発生は決して減少していないことが指摘されている.したがって,病態生理学的に特異な背景をもち,また外科治療の実施に際しても,種々の特別の配慮を必要とする高位胃潰瘍については,ひき続き十分な関心を払うべきであることを述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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