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臨床報告
内視鏡下の生検鉗子による気道débridementが有効であった重症気道熱傷の1例
著者: 八木孝仁1 松原長秀1 二宮基樹1 香川茂雄1 田中利明2 松下幹晴2
所属機関: 1光輝病院外科 2光輝病院麻酔科
ページ範囲:P.1529 - P.1532
文献購入ページに移動気道熱傷は致命率の高い重篤な病態であるが,熱損傷が直接的に深部気道まで及ぶことは少なく,inhala-tion injuryという表現の示すように,吸入煙による化学的気道炎症とそれに伴う全身症状の悪化が主たる病態で,これに対する処置が治療の中心となる.今回われわれは,閉所で発生した重症の気道熱傷患者に発生した壊死粘膜による気道閉塞に対し,気管支ファイバースコープ下に生検鉗子を用いて気道内の積極的débridement(以下endoscopic forceps débridement:EFDと呼ぶ)を施行し救命し得たので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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