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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻11号

1988年10月発行

特集 外科医のためのMRIの臨床

肝・胆道系疾患

著者: 板井悠二1

所属機関: 1東京大学附属病院放射線部

ページ範囲:P.1625 - P.1632

文献概要

 肝,胆道疾患におけるMRIの有用性をCTと対比しつつ略記した.MRIは造影剤を用いずに肝腫瘤の検出能,性状診断にかなり有効で,ことにT2延長の顕著な海綿状血管腫において有用性が高い.造影剤としてGd-DTPAの治験が開始され,スキャン時間の短縮とともにdynamic MRIも可能となった.肝癌ハイリスク群に認められた小腫瘤が海綿状血管腫,嚢胞なのか癌なのかの鑑別が的確に行え,無駄な侵襲性検査が省略できる.びまん性疾患にあっても鉄に鋭敏で,また肝硬変の再生結節の一部を直接描出できる.
 胆道系にあっては有用性が限られ,CTをしのぐ情報に乏しいが,門脈周囲異常信号など臨床研究の成果も発表されはじめている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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