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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻11号

1988年10月発行

特集 外科医のためのMRIの臨床

膵疾患のMRI

著者: 小西淳二1 中野善久1 西村一雅1 富樫かおり1 伊藤亨1 藤澤一朗1 野間恵之1 南俊介1 左合直1 山下敬司1 柴田登志也1 奥村亮介1 安里令人1

所属機関: 1京都大学医学部放射線科・核医学科

ページ範囲:P.1633 - P.1640

文献概要

 膵疾患においては,MRIは現時点では診断の主たるモダリティではない.膵癌では癌と膵組織のT1,T2の差が大きく異ならないことに加えて,十分なコントラストを得るための撮像条件が選択できないことによる.ただ現在でも,肝転移,リンパ節転移,比較的稀な腫瘍の描出にはX線CTより優れている.また,急性膵炎やヘモクロマトージスなどの代謝性疾患にも有用である.これらの病変は正常膵に比較してT1,T2とも明らかに延長しており,エコー時間が十分に長くなくてもコントラストが得られることによる.血管系の描出に関してはMRIでは無信号として描出する方法と高信号として描出する方法があるが,いずれの方法でもX線CTより有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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