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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻11号

1988年10月発行

文献概要

座談会

新しい経腸栄養の時代を迎えて—現状と展望

著者: 碓井貞仁1 畠山勝義2 中島泰子3 岡田正4

所属機関: 1千葉大学医学部第2外科 2新潟大学医学部第1外科 3大阪大学附属病院栄養治療室 4大阪大学付属病院小児外科

ページ範囲:P.1658 - P.1666

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 司会(岡田) それでは座談会を始めたいと思います.
 最近,静脈栄養法,さらには経腸栄養法と外科栄養法がずいぶん進歩したことはご存じのとおりです.このような栄養治療の中で経腸栄養法はますます今後使用範囲が広くなり,その意義が高まりつつあるようです.ところがその反面,静脈栄養法に比べはるかに多くの各種経腸栄養剤が市販され,また現在も治験が続けられてきており,その使用法,適応につき必ずしも十分に理解されずに用いられているのが現状です.さらにまた,このうちのあるものは薬品として登録され,またあるものは食品として登録されている状況であり,したがって各施設によっては薬剤師が扱うべきなのか,栄養士が扱うべきなのか,非常に混乱をきたしています.また保険請求に関しても,薬品か食品かによってずいぶん異なってきますが,その問題も未解決です.さらに経腸栄養剤の今後のあり方のひとつとして,補食すなわち口から摂取するという意味で,味の問題が重要となってきそうです.従来の院内食との関係も,今後複雑に発展していきそうで,現時点でこれをどのようにクリアーしていくかは非常に大きな問題であります.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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