文献詳細
手術手技
文献概要
はじめに
臍ヘルニアはよく遭遇する小児外科疾患の一つであり,これに対する術式としては臍の下部または上部を円弧状に切開し,ヘルニア嚢処理・腹直筋腱鞘縫合の後,切開した皮膚を縫合するという方法が一般的に行われている1).しかし臍ヘルニアの臍は正常に比して大きく,かつ,腹壁より飛び出ている例が多いので,通常の手術方法では臍の大きさや形は術前とほとんど変わらず,また凹みも少ないものとなってしまう.臍の形といえども患児の後日受ける精神的影響は少なくない.ヘルニアの根治とともに,できるだけ正常に近い臍を作るべきと考え,小さくかつ凹みのある臍となる手術術式を考案したので報告する.
臍ヘルニアはよく遭遇する小児外科疾患の一つであり,これに対する術式としては臍の下部または上部を円弧状に切開し,ヘルニア嚢処理・腹直筋腱鞘縫合の後,切開した皮膚を縫合するという方法が一般的に行われている1).しかし臍ヘルニアの臍は正常に比して大きく,かつ,腹壁より飛び出ている例が多いので,通常の手術方法では臍の大きさや形は術前とほとんど変わらず,また凹みも少ないものとなってしまう.臍の形といえども患児の後日受ける精神的影響は少なくない.ヘルニアの根治とともに,できるだけ正常に近い臍を作るべきと考え,小さくかつ凹みのある臍となる手術術式を考案したので報告する.
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