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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻12号

1988年11月発行

文献概要

特集 Drug Delivery Systemを利用した癌治療

Degradable Starch Microsphere(DSM)の臨床応用

著者: 藤本茂1 小池正造1 遠藤文夫1 橘川征夫2 水谷正彦2 奥井勝二2

所属機関: 1千葉大学医学部第1外科 2千葉市立病院外科

ページ範囲:P.1733 - P.1740

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 消化管原発悪性腫瘍よりの切除不能肝転移12例に対して,45±5μmの直径を有するdegradablestarch microsphere(DSM)とmitomycin C(MMC)の併用肝動注を行った.DSMは血中アミラーゼにより分解・消失するが,その直径より肝細動脈に塞栓を形成してarteriolar spaceにMMCを貯留させ,そのT/2は約30分と考えられる.DSMの1回投与量は600〜900mg,MMCの平均総投与量は35.5±21.3mgであり,CR1/12例,PR4/12例,MR2/12例(58%)に認められた.動注前3.0ng/ml以上の血中CEAを示した11例中7例(64%)において50%以上の下降を見た,副作用としては,一過性の悪心,嘔吐,発熱などを認めた.さらに,DSM投与による肝内微細循環の変動を検索し,その抗腫瘍効果について概説した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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