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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻12号

1988年11月発行

文献概要

特集 Drug Delivery Systemを利用した癌治療

最近の話題—薬剤耐性とカルシウム拮抗剤

著者: 鶴尾隆1

所属機関: 1癌研・癌化学療法センター

ページ範囲:P.1775 - P.1779

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 多くの抗癌剤に抵抗性を示す多剤耐性細胞の膜にP—糖タンパクと呼ばれる特異的タンパクが発現する.P—糖タンパクは抗癌剤を細胞外に排出する機能をもつことが推定されている.細胞レベルのDDS研究に興味深いタンパクである.カルシウム拮抗薬は多剤耐性細胞からの抗癌剤の排出を阻害することによって耐性を克服する.カルシウム拮抗薬のターゲットはP—糖タンパクであると考えられる.カルシウム拮抗薬の抗癌剤膜輸送の阻害機能も,細胞レベルでのDDSを考える上で興味深い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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