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臨床研究
乳癌の手術成績—予後関連因子としてのエストロゲンレセプターの意義を中心に
著者: 菊池暢之1 長尾和治1 西村令喜1 松田正和1 馬場憲一郎1 山下眞一1
所属機関: 1熊本市民病院外科
ページ範囲:P.1953 - P.1958
文献購入ページに移動わが国において,乳癌発生率は近年特に増加傾向にあり,女性では上位を占める癌の一つである.これは生活様式の欧米化,特に食生活の変化も要因の一つではないかと思われる.また乳癌に対する啓蒙や自己検診法の普及により乳癌症例も増加し,当施設における原発乳癌初回手術症例数も1979年の年間25例から1986年の60例へと増加している.さらに悪性腫瘍の中で,乳癌は他臓器の悪性腫瘍に比較して予後良好なものが多いと言われるが,進行癌例や早期再発例に遭遇することはしばしばであり,その治療に難渋することも多い.
そこで今回,われわれは当施設において根治術を行った原発乳癌症例について,臨床病期(stage)分類,組織型分類,エストロゲンレセプター(ER)等の臨床病理学的因子と,その予後との関連について検討を行い,乳癌における予後因子の検討を試みた.
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