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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻2号

1988年02月発行

カラーグラフ Practice of Endoscopy

胆道内視鏡シリーズ・5

遺残結石症例に対する術後胆道鏡

著者: 山川達郎1

所属機関: 1帝京大学医学部附属溝口病院外科

ページ範囲:P.143 - P.146

文献概要

 一般にいう遺残胆管結石は総胆管結石として手術を行った症例に発見されるものである.遺残結石の有無の検討は,したがってT-tube造影により行われることが多いが,T-tube造影も本稿胆道内視鏡シリーズ・2(術中胆道鏡),表1に述べた胆道造影法の問題点に加えて,挿入されているT-tubeと結石との重畳あるいは空気泡が胆管内に入りやすいなどの問題があり,遺残結石を見逃す原因となる.また遺残結石の70%は総胆管に発見されるが,T-tubeを抜去すると,結石は肝内胆管に移動して必ずしもT-tube造影所見に一致しない部位に発見されることもあるので注意を要する.著者らは,そのためT-tubeを抜去する際には必ず胆道鏡を併用しているが,T-tube造影で結石なしと判定した症例に遺残結石を発見したこともしばしばである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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