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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻2号

1988年02月発行

特集 集中治療を要する術後合併症

急性肝不全

著者: 川原田嘉文1 野口孝1 横井一1 吉峰修時1

所属機関: 1三重大学医学部第1外科

ページ範囲:P.181 - P.191

文献概要

 術後重症な合併症の1つとして肝不全が挙げられる.われわれは最近10年間に消化器外科手術1,983例を施行し,うち38例(1.9%)に術後肝不全の合併症を経験したので,それらの原因,発生時期,治療法等を検討した.
 これらの肝不全症例中,術後早期の肝不全発生の約60%は術式の過大が原因であり,また4週以後の後期や中間期の肝不全発生例では術前から存在していた高度の肝障害が主な原因であった.術後肝不全合併症の予防は,術前のriskをできるだけ正確に把握し,適切な術式を選択することが最も大切で,次いで術後の集中的管理が必要である.今回は術後肝不全の原因,診断,治療法とその対策について述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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