文献詳細
臨床報告
典型的内分泌症状のみられなかった副腎皮質癌の1例
著者: 足達明1 溝口実1 岩井壽生1 柳瀬晃1 周山秀昭2 神代正道3
所属機関: 1社会保険久留米第一病院外科 2社会保険久留米第一病院内科 3久留米大学病院第1病理
ページ範囲:P.531 - P.534
文献概要
副腎皮質癌は極めて稀な疾患であり,アルドステロン,コーチゾール産生癌の頻度は,その中でもさらに少ない.また副腎皮質癌のステロイド産生は,その種類,分泌量,生物活性の程度により内分泌症状を呈さないこともあり,早期診断が不可能なため,巨大な腹部腫瘤として発見されることも多い.
今回著者らは,四肢脱力感,発熱,不整脈などの症状を有し,内分泌検査にて血中アルドステロン,コーチゾールの高値を示した,副腎皮質癌の1例を経験したので報告する.
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