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特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96 小腸・大腸
Crohn病の狭窄部拡大術
著者: 福島恒男1
所属機関: 1横浜市立大学医学部第2外科
ページ範囲:P.796 - P.797
文献購入ページに移動 小腸の限局性,非活動性のCrohn病狭窄病変に対して最近行われるようになった手術方法である.狭窄部を切除せず,狭窄部の腸間膜付着部反対側の腸管を腸管走行に平行に切開して,pyloroplastyのように垂直に縫合閉鎖する.もし,狭窄部が比較的長く,stricture plastyが困難な場合には狭窄部より口側と肛門側の腸間膜付着部反対側の腸管を同様に腸管走行に平行に切開して,両者を吻合するlocalbypassを行う.本手術では腸切除がなく,複数の狭窄部も同時に拡大することが出来る.また,手術は簡単で,入院期間も短いという利点を持っている.欧米の報告では再発率も低い.本手術の適応は線維化した慢性の限局性の狭窄に限ることが必要で,急性の浮腫性,活動性の病変は適応にならない.さらにconservativeな方法として手術をせずに内視鏡的拡張術,balloonによる拡張術なども行われている.
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