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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻6号

1988年05月発行

文献概要

特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96 小腸・大腸

潰瘍性大腸炎の回腸肛門吻合術—W嚢形成

著者: 畠山勝義1 武藤輝一1

所属機関: 1新潟大学医学部第1外科

ページ範囲:P.816 - P.818

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 潰瘍性大腸炎に対する自然肛門温存術式のひとつとしての回腸嚢肛門吻合術は,①将来の炎症の再燃や悪性化の母地となる危険性のある大腸粘膜をすべて切除できる,②排便機能は比較的よく維持される,③したがって患者のquality of lifeは良好である,などが特徴として挙げられている.回腸嚢は作製法により,J型,S型,lateral ileal pouch型,W型に分類されるが,われわれの施設では1984年より最も耐容量の期待できるW型を主に作製して回腸肛門吻合を行っている.現在まで分割手術が完成したものは13例であるが,術後2〜3ヵ月経過すると排便機能が改善し,術後12ヵ月で平均1日排便回数が3.7行となる.Soilingはほとんど認められず,また現在のところpouchitisの術後合併症は経験していない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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