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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻6号

1988年05月発行

文献概要

特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96 小腸・大腸

空置式回腸肛門(Diverting ileostomy)の手技

著者: 宇都宮譲二1 太田昌資1

所属機関: 1兵庫医科大学第2外科

ページ範囲:P.822 - P.824

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 Diverting ileostomyの適正は次の如くである.A.大腸空置法:激症潰瘍性大腸炎などにおける大腸全体の空置の目的で緊急手術として行われる(Turnbull手術).B.吻合部空置法:炎症性腸疾患の吻合術,Kock嚢手術,回腸嚢肛門吻合術の吻合部安静の目的で予防的附加手術として用いられる.最近では結腸肛門吻合の場合にも同様の目的でdivertrng colostomyの代わりに私どもは用いている.
 私どもはloop-ileostomyを行っているが,end-ileostomyと比べ,管理上も機能的に問題なく,閉鎖を行いやすい利点がある.ストーマの閉鎖は炎症の消褪する6週間後には可能だが,一旦退院後,社会復帰をする期間を考慮し,3ヵ月後頃に行うようにした方が実際的である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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