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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻6号

1988年05月発行

文献概要

特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96 小腸・大腸

骨盤内臓全摘時におけるSantorini静脈叢切離

著者: 北條慶一1

所属機関: 1国立がんセンター外科

ページ範囲:P.825 - P.827

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 骨盤内臓全摘術は侵襲の大きな手術であるが,慎重な手術操作とくに側方アプローチの導入でenblocに,かつ系統的血管処理で出血量は著しく減少し,手術時間は長いが比較的安全な手術となった.標題のようなSantorini静脈叢の損傷は膀胱,前立腺など切除時においてしばしばみられ多量出血の原因になるが,骨盤内臓全摘の場合は解剖でわかるように会陰創から処理するのでほとんど問題にならない.間違って前方剥離で深追いするとSantorini静脈叢に近づき過ぎ,損傷すると止血が容易でなく大量の出血の原因となり,適切な操作が要求される.周辺の解剖を熟知することがなによりも肝要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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