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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻6号

1988年05月発行

特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96

肝臓

肝静脈の処理

著者: 高崎健1

所属機関: 1東京女子医大消化器病センター外科

ページ範囲:P.840 - P.842

文献概要

 肝静脈の肝内での分岐形態は症例により,本数,太さなどまちまちであるが,下大静脈への流入部での形態は大きく分けると右肝静脈,中肝静脈,左肝静脈がそれぞれ独立して下大静脈に流入しているものと中肝静脈,左肝静脈が合流して1本となって下大静脈に流入するかたちのものである.左右の肝静脈の位置などは大きく異なる例はまずないと考えて対処すればよいが,中肝静脈が独立している例ではかなりその流入部が移動していることがある.そこで様々な形の切除に際し,左右肝静脈については肝門処理に引き続いて肝外より処理を行っておくが,中肝静脈は肝の切断の段階で肝内からの処理にまわす.短肝静脈の処理についてはあまり重要視されていないきらいがあるが,これらのうち右下肝静脈は最も太く,時には扱いに難渋する例もあり,十分に注意しておかなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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