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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻6号

1988年05月発行

特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96

肝臓

CUSA,マイクロターゼの使い方

著者: 小山研二1 小玉雅志1

所属機関: 1秋田大学医学部第1外科

ページ範囲:P.854 - P.856

文献概要

 CUSAに代表される超音波作動組織破砕吸引装置やマイクロターゼに代表されるマイクロウェーブ手術機器の使用にさいしてはまずその作動原理をよく理解し,それに合致した目的で正しく操作することが重要である.CUSAは先端が超高速で微細な前後動を行い対象を突いて破砕する機器である.実質は破砕されやすく脈管はされにくいために脈管のみが選択的に残すことができ,それを切離するか否かは手術の目的に従って術者が決められる.すなわち,CUSAはメスのように鋭利な「切る道具」ではなく,「選択的に残す道具」である.残しやすいか残しにくいかは,破砕したい組織と残したい組織の,衝撃に対する強弱の差で決まる.この差の大きい正常肝は扱いやすく,この差の小さい硬変肝ではCUSAの威力は発揮しにくいのである.
 マイクロターゼは,針を刺入して通電するとその部位を中心に径1cmに亘って凝固破壊しつくし,選択性はない.したがってこれを使う場合は,切除すべき部位をあらかじめ超音波検査などで明確にしておかなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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