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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻6号

1988年05月発行

文献概要

特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96 胆道

旁乳頭憩室の処理

著者: 鈴木範美1 伊勢秀雄2

所属機関: 1東北大学医療技術短期大学部 2東北大学医学部第1外科

ページ範囲:P.878 - P.880

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 旁乳頭憩室に対する手術術式は,憩室の存在部位とその大きさ,または胆管系との相互関係から種々様々な工夫がなされている.それは旁乳頭憩室が良性胆道・膵疾患と極めて密接な関係にあることが推測されているためである.われわれは,術中十二指腸内圧負荷胆道内圧測定を行い,憩室の存在が胆汁鬱滞に密接な関係があると推定されたものに対してのみ,憩室内の内容物の貯留を防止する目的で憩室形成術を行っている.手術手技は,乳頭形成術に類似して憩室壁の一部を頸部から底部にかけて楔状に切除する方法である.
 旁乳頭憩室でも小憩室の場合は憩室は処理せず経過観察しているが,乳頭に対して乳頭形成術の適応があれば小憩室は必然的に切除される結果となるので問題はない.乳頭が憩室内に開口している場合は慎重に憩室形成術を行うべきである.なお,旁乳頭憩室に対し必要以上の憩室切除術は施行すべきでないと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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