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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻6号

1988年05月発行

文献概要

特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96 膵臓

膵頭十二指腸切除術における脈管剥離—門脈,上腸間膜静脈,上腸間膜動脈,胆管

著者: 尾形佳郎1 菱沼正一1

所属機関: 1栃木県立がんセンター外科

ページ範囲:P.910 - P.912

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 膵頭部癌あるいは下部胆管癌,Vater乳頭部癌においては膵頭十二指腸切除が標準術式であるが,リンパ節郭清や後腹膜神経叢の切除に関しては膵頭部癌で最も広範であり,ここでは膵頭部癌の術式について述べた.脈管の剥離に際しては術前に血管造影・胆道造影をよく読影しておくことがvariationの多いこの領域では重要であり,さらに浸潤範囲をよく理解したうえでどこから剥離をすすめるのが良いか術前・術中に検討する必要がある.膵癌では周囲血管へ浸潤していることが多く,症例によってはかなり脈管剥離をすすめないと切除可能か否かを判断することが困難なことがあるが,最終的には局所所見,患者の全身状態,術者の経験などから進むか,退くかを決めなくてはならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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