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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻6号

1988年05月発行

特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96

膵臓

膵頭十二指腸切除術の門脈合併切除

著者: 高田忠敬1

所属機関: 1帝京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.913 - P.915

文献概要

 膵癌に対する切除術式としては膵頭十二指腸切除術が広く行われている.しかしながら門脈,上腸間膜動静脈など膵周囲主要血管に癌浸潤を認める場合には標準的膵頭十二指腸切除術では切除不能となる.このような症例に対しては血管合併切除を伴う膵頭十二指腸切除術が適応となる.自験例における検討では,膵癌切除率は血管合併切除導入以前が9%であったが,血管合併切除を導入した1978年以後では48.9%と著しく向上した.ここでは門脈合併切除を伴う膵頭十二指腸切除術がテーマであるが,われわれは好んで脾静脈切除を伴う門脈合併切除を行っている.その理由は,広範囲に癌腫を摘除することとともに,脾静脈切除を行うことにより上腸間膜動脈基始部の郭清が容易になることもあげられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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