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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻6号

1988年05月発行

特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96

肛門部・その他

腸管縫合—Albert-Lembert縫合

著者: 吉田紘一1 渡辺弘1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学第1外科

ページ範囲:P.973 - P.976

文献概要

 消化管縫合のうちAlbert-Lembert縫合は2層縫合の代表として,今日でも比較的安全な方法として広く使用されている.特に初心者にとっては運針操作が簡単でしかもAlbert縫合が全層縫合であるために止血効果が十分でその上,抗張力に勝れ,Lembert縫合では漿膜の癒着を確実にすることで早期の縫合不全が少ない等の利点が使用しやすくしている.しかし縫合部の治癒形態からみるといくつかの問題点があり,その克服が重要である.その問題点は,(1)layer to layerに成り難い1),(2)Albert縫合においては粘膜が外翻しやすい,(3)Lembert縫合においては,糸を大きく掛けると内腔の狭小化が起こり,深く掛け過ぎると局所の循環障害を起こし,治癒経過は遅延するなどである.われわれの教室でも,これらの欠点の解決にいくつかの工夫をしてきたのでここに示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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