icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻7号

1988年06月発行

特集 鼠径ヘルニアの診療

乳幼児鼠径ヘルニア

著者: 北村享俊1 菅沼靖1 佐藤恭信1 宮内勝敏1

所属機関: 1東京都立八王子小児病院

ページ範囲:P.1015 - P.1021

文献概要

 小児の外科症例中最も多い鼠径ヘルニアは,小児外科施設のみならず一般外科施設でも日常診療の対象となっている.手術適応と手術時期の決定に当り,嵌頓と本症の自然治癒を無視できない.今日の小児外科のレベルから乳幼児の鼠径ヘルニアは安全確実に手術できるので,本症と確診されれば手術適応ありとしてよい.一般的には生後3ヵ月以降の予定手術が妥当である.手術術式は本症の病態から考え鼠径管の形成術は不要であり,ヘルニア嚢の十分な高位結紮のみで不足なく,Potts手術が適している.1例の再発をみたが,これは不十分な高位結紮によるものである.術後反対側鼠径ヘルニアの出現はGoldstein test施行により著明に減少した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら