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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻7号

1988年06月発行

特集 鼠径ヘルニアの診療

嵌頓ヘルニア

著者: 三重野寛治1

所属機関: 1帝京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1049 - P.1055

文献概要

 大腿鼠径部の嵌頓ヘルニアは日常遭遇する機会の多いもので,大学病院でもある当教室でも成人のヘルニア302例中21例(6.9%)を経験している.腸切除になったのは外鼠径ヘルニアより大腿ヘルニアの方が多い.
 急性に嵌頓がおきた場合,特別の禁忌でない限り一応taxisをやってみる.還納できない時は緊急手術になるが,それは小児より高齢者の大腿・鼠径ヘルニアに多い.
 USやCTの発達で嵌頓内容も判別できるようになり,絞扼腸管か否かの情報も得られる.
 観血的に還納後の根治術式は再発率の少ない慣れた術式を選択すればよい.
 ヘルニアに起因する死亡例は幼児または高齢者の嵌頓ヘルニアであることも事実である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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