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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻7号

1988年06月発行

特集 鼠径ヘルニアの診療

大腿ヘルニア

著者: 饗場庄一1

所属機関: 1前橋赤十字病院外科

ページ範囲:P.1071 - P.1079

文献概要

 慣習的に鼠径ヘルニアと大腿ヘルニアとは区別されている.しかしながら解剖学的にも臨床的にも,大腿ヘルニアは第3の鼠径ヘルニアあるいは鼠径部ヘルニアとして扱われるべきである.
 私どもの施設で16年間に手術を行った大腿ヘルニアは66例で,同期間の鼠径ヘルニア1,175例と比較すれば少ない頻度であり,鼠径部ヘルニアとしてみた場合では5.3%である.
 従来,わが国では大腿ヘルニアは極く少ないといわれてきたが,年齢構成の高齢化に伴って鼠径ヘルニアと同じように増加してきている.自験例での大腿ヘルニアは86.4%までが中年以降とくに老人の女性で占められ,嵌頓の頻度も高い.そこで自験例を中心として大腿ヘルニアの臨床を検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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