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特集 消化器癌の相対非治癒切除
胸部食道癌の相対非治癒切除—成績とその問題点
著者: 磯野可一1 奥山和明1
所属機関: 1千葉大学医学部第2外科
ページ範囲:P.1287 - P.1291
文献購入ページに移動今日のごとく,RⅢの手術が原則として施行される場合には,相対非治癒切除例は,術者の側で判断されるresectabilityによるものでなく,癌腫自体の遠隔リンパ節転移(n3,n4)によって左右されるものとなっている.
そして,これらn3,n4(+)症例の遠隔成績は,拡大リンパ節郭清を施行したとしても,その予後は十分に期待できない.しかし,n3,n4(+)症例でもRⅡの郭清例よりRⅢの郭清例の方が3年までの生存率においては良好である傾向がうかがえる.
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