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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻9号

1988年08月発行

文献概要

特集 消化器癌の相対非治癒切除

胸部食道癌の相対非治癒切除—成績とその問題点

著者: 磯野可一1 奥山和明1

所属機関: 1千葉大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1287 - P.1291

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 根治度curabilityは,切除度resectabilityと進行度stageによって規定されているものである.食道癌では相対非治癒切除例は,stage ⅢとⅣの症例に該当している.
 今日のごとく,RⅢの手術が原則として施行される場合には,相対非治癒切除例は,術者の側で判断されるresectabilityによるものでなく,癌腫自体の遠隔リンパ節転移(n3,n4)によって左右されるものとなっている.
 そして,これらn3,n4(+)症例の遠隔成績は,拡大リンパ節郭清を施行したとしても,その予後は十分に期待できない.しかし,n3,n4(+)症例でもRⅡの郭清例よりRⅢの郭清例の方が3年までの生存率においては良好である傾向がうかがえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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