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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻9号

1988年08月発行

文献概要

特集 消化器癌の相対非治癒切除

胃癌の相対非治癒切除—成績とその問題点

著者: 鈴木力1 武藤輝一1 佐々木公一1 田中乙雄1 宮下薫1 西巻正1 藍沢喜久雄1 若桑隆二1 津野吉裕1 曽我淳2

所属機関: 1新潟大学医学部第1外科 2新潟大学医療技術短期大学外科

ページ範囲:P.1307 - P.1315

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 教室の胃癌相対非治癒切除例151例における非治癒因子別頻度はn>R81例,P(+)71例,断端(+) Ⅱ例,H(+)5例で,これらを非治癒因子の数でみると,単独因子例134例,2因子複合例17例であった.これら症例の累積5年生存率は21.3%であり,非治癒因子別では,P(+)単独例17.4%,断端(+)単独例85.7%,n>R単独例18.8%,2因子複合例9.9%であった.H(+)単独例では3年10ヵ月(生存中)が最長生存例であった.n(−),n1のP1単独例,ps(−)のn3>R単独例では比較的良好な予後が得られており,stageⅣ進行例に対しても,相対非治癒切除が可能な症例では,積極的な切除,郭清を行うことが予後改善に重要であると考えられた.また,これら臨床的事項に加え,胃癌の相対非治癒切除における,いくつかの問題点についても検討を行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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