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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻9号

1988年08月発行

文献概要

特集 消化器癌の相対非治癒切除

肝細胞癌の相対非治癒切除—成績とその問題点

著者: 横井一1 水本龍二1

所属機関: 1三重大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1325 - P.1330

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 肝細胞癌に対する肝切除では相対非治癒切除が全切除例中54.7%と最も多く,累積5年生存率は絶対治癒切除では100%と良好で,相対治癒切除でも50.0%であったのに対し,相対非治癒切除では6.1%と不良であった.相対非治癒切除となった理由はTW(+)のみによるA群22例(42.3%),Hr<HとなったB群20例(38.5%),Stage ⅣのC群10例(19.2%)に分けられた.B群の予後が最も良好で,B群では小肝癌に対する部分切除が圧倒的に多く,A,C群では高度に進展した大型肝癌が多く,門脈侵襲や肝内転移も高率に認められた.相対非治癒切除後3年以上生存例は7例で,うち5例はいずれも再発巣に対するTAEや再切除が有効な症例であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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