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文献詳細

雑誌文献

臨床外科43巻9号

1988年08月発行

文献概要

特集 消化器癌の相対非治癒切除

胆道癌の相対非治癒切除—成績とその問題点

著者: 伊藤徹1 出月康夫1 小管智男1 柴山和夫1 若山達郎1 竹田泰1 島田和明1 下村一之1 登政和2

所属機関: 1東京大学医学部第2外科 2旭中央病院外科

ページ範囲:P.1333 - P.1339

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 過去13年間の胆道癌症例の手術成績を検討し,相対非治癒切除の問題点につき考察した.胆嚢癌57例では治癒切除,非治癒切除の予後に明らかな差がみられた.しかしながら相対非治癒切除の4例中2例(stage Ⅲ)では,拡大胆摘術でhw1となったものの比較的長期の生存が得られた.胆嚢癌では可及的に癌腫を切除する相対非治癒切除の意義が認められた.これに対して胆管癌48例では治癒切除,非治癒切除の予後に差が認められなかった.相対非治癒切除は2例のみであった.今回の自験例の検討では,胆道癌取扱い規約との関連より,絶対治癒切除に分類した症例の中に相対非治癒切除症例が含まれていた可能性があり,今後の問題点と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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