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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻10号

1989年09月発行

文献概要

特集 鼎談 術中トラブルの予防と対策 食道手術

開腹操作のときの注意とコツ

著者: 森昌造1 鶴丸昌彦2 武藤輝一3

所属機関: 1東北大学第2外科 2虎の門病院外科 3新潟大学第1外科

ページ範囲:P.1334 - P.1336

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 武藤 次は開腹操作についてですが,切開法は多少違うかもしれませんが,まず上腹部を中心の正中切開でいく場合,たとえば,開胸操作を右開胸で行って,そして体位を変えて,仰向けにしてお腹の操作をするわけです.その場合に,先ほどのお話と関連しますが,左側の胸膜に穴が開いている.実際には下縦隔のところで穴が開きやすいわけで,blunt dissectionの場合にもときにあるかもしれませんが,これもそのままでいいでしょうか.
 鶴丸 これも先ほどとほとんど同じですが,ただ,注意しないといけないのは,私どもは普通は腹部にはドレーンを入れないのですが,たとえば何かの加減で膵を合併切除したとか,ドレーンを入れなければならない場合,ドレーンからエアが入ってくることがあります.その場合には,たとえばお腹の方から,横隔膜その他で穴があった場合には,できれば修復した方がいいということです.特に私たちのところでは胸骨後経路の再建ですので,hiatusあたりは必ず締めますが,その時に注意して縫うようにしています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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