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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻10号

1989年09月発行

文献概要

特集 鼎談 術中トラブルの予防と対策 肺・縦隔手術

気管支断端の処置

著者: 山口豊1 吉村博邦2 吉竹毅3

所属機関: 1千葉大学肺癌研究施設外科 2北里大学胸部外科 3埼玉医科大学総合医療センター外科

ページ範囲:P.1387 - P.1391

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癌の浸潤が気管支断端に及んでいたとき
 吉竹 今度は気管支の問題に移りましょう.気管支の場合は,出血というような,今すぐ処置しなければならない問題ではないのですが,術後の経過が問題になってくることがあります.手術をしていまして,術前診断よりも予想以上に病変が広がっていることがよくありますね.癌の手術の場合には,気管支断端の浸潤がプラスの時,切り上げるか,他の方法にするかということについて1つの方針が必要だと思いますが,いかがですか.
 吉村 原則はもちろん腫瘍から2cm離すとかいわれていますけれども,実際には,特にsleeve resectionの場合にはギリギリで切っているのが実情ではないかと思うんです.そこで陽性であった時にどうするかということですが,単純な葉切の時に陽性であればもちろんsleeveにするなり,あるいは二葉切除するなり,機能が許せば全摘ということもあると思います.実際にはたとえ断端陽性でも,断端の創治癒そのものは問題ないようですので,ギリギリの場合はしょうがないので,そのままにして,あと放射線をかけるような方針にしています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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