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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻10号

1989年09月発行

文献概要

特集 鼎談 術中トラブルの予防と対策 肺・縦隔手術

胸腔内異物の処置

著者: 山口豊1 吉村博邦2 吉竹毅3

所属機関: 1千葉大学肺癌研究施設外科 2北里大学胸部外科 3埼玉医科大学総合医療センター外科

ページ範囲:P.1392 - P.1394

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 山口 これは全然別な話ですけれども,ある患者がひどく臭い痰が出るというんです.ガーゼを葉間に置き忘れていたんですね.それが気管支壁を穿破して,気管支鏡でのぞいてみますと何か線維質のものが見え,鉗子で引っ張ると線維がとれてくるんです.これはいかんということで,CTをとってみるとガゼオーマの場所は前方でしたので,前方から軟骨を切除して開胸し,アプローチしていきました.玉になったガーゼが出てきて,ガゼオーマの大きさのデッドスペースができてしまったんです.その場合もやはり大胸筋をもっていって,先ほど申し上げたように,筋肉弁を固定してデッドスペースを充填しておきましたら,きれいに治ってしまいました(図7).つい3カ月位前にも同じような手術をやりましたけれども…….
 吉竹 充填術にはいろいろの方法があって興味深いですね.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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