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文献詳細

雑誌文献

臨床外科44巻10号

1989年09月発行

文献概要

特集 鼎談 術中トラブルの予防と対策 肝臓手術

肝移植テクニックの導入

著者: 小澤和恵1 島村善行2 出月康夫3

所属機関: 1京都大学第2外科 2国立療養所松戸病院外科 3東京大学第2外科

ページ範囲:P.1478 - P.1479

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 小澤 私たちは現在,大きな肝癌の場合には必ず術中に肝臓を冷やすようにしております.そしてバイオ・ポンプを回します.移植のテクニックですが,そうしますと,血中ケトン体比の低下時間が大体1時間以内におさまり,この間に血管などの吻合,切除が全部終わってしまいます.普通の定型的な手術でそれをやれば,血中ケトン体比の低下はおそらく4時間くらい続くはずです.
 出月 日本ではまだ肝移植ができませんが,小澤先生がいわれるように,肝移植のテクニックはいろいろな意味で肝臓外科に応用できます.しかもそれによって肝臓に対する侵襲を減らして,生体に対してプラスすることが十分可能だろうと思います.今後,術中の出血を防ぐとか,予めうっ血を防ぐとか,portalpoolingを塞ぐためのバイパスとかを積極的に利用する方向にいくと思いますが,他にも具体的に術中トラブル防止に役立つことがあればお願いします.1つはバイパスの問題ですね.これは先生のところではactiveで…….

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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